年金制度の第1号と第2号の保険料の負担方法の違いについては前編にて解説させていただきました。
まだの方はこちらもご覧くださいね
発見!年金制度1号・2号・3号の不思議 前編 【年金その2】
今度は「第3号」の不思議です。
第3号はたとえば会社員の専業主婦の妻などが該当します。
実は第3号被保険者は、年金保険料を負担していません。
多くの方は、「旦那さんが奥さんの分も保険料を払っている」と思っていますがこれは誤解です。
前篇を思い出していただきたいのですが、会社員の保険料は「定率」でした。かけられるベースは収入。
つまり独身者であっても、妻帯者であっても収入が同じであれば、保険料の負担は一緒なのです。
では、もらえる年金は?
モデルケースをご紹介しましょう。
現在厚労省で紹介されているモデルは、
夫40年会社員・妻40年専業主婦という例です。
つまり夫は20歳で会社に入り60歳定年を迎えるまでずっと第2号ということです。
妻は20歳で結婚後ずっと専業主婦、つまり第3号です。
夫がもらえる厚生年金は、月10万円、そして国民年金が月6.5万円。妻がもらえる国民年金は月6.5万円、夫婦合わせると月23万円、1年間で276万円が年金収入・・・・とこうなっています。
一方一生独身を通した男性がもらえる年金は
厚生年金が月10万円、国民年金が月6.5万円。月16.5万円で年間198万円です。
おわかりですよね。
会社員で同じ収入であれば、
現役時代に負担する保険料は独身者も妻帯者も全くの同額。
でも年をとってからは家計全体でいえば、
年間80万円も妻帯者の方がもらえる年金が多い。
これが年金制度です。
もっと顕著な例が、同じ専業主婦であっても
旦那さんが自営業の奥さんと旦那さんが会社員の奥さんとの違いです。
会社員の専業主婦の奥さんは第3号でしたよね。
では、自営業の専業主婦の奥さんは?
実は第1号なんです。第3号にはなれないんですよね。
第1号である、ということは収入があってもなくも、毎月「定額」で保険料を納めなければなりません。
月14,660円です。(今後この金額は上がります。厚生年金保険料率も上がります)
第3号の奥さんは、保険料負担ゼロなのに・・・です。
しかも将来もらえる年金は、というと
自営業者の専業主婦の奥さんは、
毎月1万5千円程度の保険料を40年間払って(総額720万円)、
もらえる年金額は年間約80万円
会社員の専業主婦の奥さんは、40年間全く保険料を支払うことなく、
もらえる年金額は年間約80万円
そうなんです、同額なんです。
疑問に思いますよね。
高度成長期は、働き手は皆地方から出てきて、都心の会社に働き、
適齢期になれば郊外に家をもったり社宅に住んだり。
近所はみんな同じような境遇の人たち。
そんなライフスタイルであれば、
周りが同じだから何も自分とは違う環境の人のことに
興味を持つこともなかったかも知れません。
またみんなを同じ境遇に置かせて、
同じ方向を向かせることが高度成長を遂げた理由のひとつなのかも知れません。
でも、今は会社員だった夫がいきなりリストラされて無職になり、
夫婦ともに第1号に変更となるケースだってありうるのです。
そう考えると、今のこの年金制度は「もう古い」のかも知れませんね。
年金制度は今転換期を迎えています。
過去の様々な問題点が明らかにされ、
これからどうしたら良いのかを真剣に考える時がきています。
だからこそ、現状の年金制度をとくに若い世代がよく理解して、
将来自分がお世話になる制度がいったいどうなっていけばよいのか、
そして私たちの子世代に残していくべき制度はどうすべきかを感がる時だと思います。
<年金その2の前編・後編>
FP山中のお仕事HPで年金について予習しよう! → http://wiselife.biz/insurance-and-pension.html







