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現在の不況、金融危機はアメリカのサブプライムローン問題から世界的に始まったと言われていますが、なぜ自動車、製造業、不動産関連の会社の業績や倒産が相次いでいるのですか?逆に好調な業界はあったりするんでしょうか?具体的に不況、金融危機とは何か教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。

  • 質問者:マーペ
  • 質問日時:2009-01-10 05:32:13
  • 0

サブプライムローンは住宅のローンです。
住宅ローンは金融機関から借ります。
当然金融機関は、貸したお金+金利分の金額が将来戻ってきます。
この金利分をみんなで分配できる様にしたものが、サブプライムローン証券です。
サブプライムローン証券を購入するとその後30年間ほどローン金利の配当があるため、全世界の金融機関や投資家が購入しました。

ところが、サブプライムローンの借り手がローンの返済ができなくなります。
(サブプライムローンは、契約から数年後に金利が上がるシステムのため。)
こうなると、不動産会社には住宅を売ったお金が入ってこなくなります。
またローンを貸した金融機関は、貸したお金が返ってこないので負債を抱えます。
さらに、サブプライムローン証券を購入した人もローン金利の配当が止まるため、これが不良債権化します。
こうして、不動産会社や金融機関が赤字になったり倒産したりしました。

同時に2008年夏は原油価格が非常に値上がりしました。
原油の値上がりは、ガソリンの値上がりです。
車大国のアメリカでは、電車やバスよりも車で移動する人の方が大多数です。
しかしガソリンの値上げにより、それまで車を使っていた人も公共の交通機関を利用し始めました。
するとサブプライムローンの不況と相まって、新車の販売が伸びなくなります。
こうして、自動車業界が不振になりました。

また金融機関が負債を抱えアメリカの景気が悪くなると、ドルを他の国の通貨に替える動きが活発化します。
これによりドル安が進行します。
アメリカで大量に販売していた日本の自動車企業は、車の買い控えとドル安で大打撃を受けます。
さらに自動車業界が不振になると、そこで使われる製品も売れなくなります。
こうして、自動車向けの製品を作っていた製造業者も不振になるわけです。


今回の不況の中でも、円高やドル安で恩恵を受ける企業は調子がいいです。
例えば、ユニクロです。
ユニクロは海外で製品を生産します。
そのため、円高になるとよりやすく製品を作る事ができます。
さらに、不景気で消費者の財布の紐は固くなり、少しでも安いお店で購入しようとします。
こういった消費者に取ったら、ユニクロは丁度いいお店です。
「製品を安く仕入れて大量に販売する」という最高のサイクルが出来上がったため、ユニクロは好業績を上げました。
同様の理由から、マクドナルドも日本国内での業績は良かったです。

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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。
お礼コメント

分かりやすいご説明ありがとうございます。

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債権の価値や株価が下がって、企業も個人も資産が激減したので、個人は購買力が低下、生活に不可欠な物以外は買わなくなる。(住宅も車も便利な家電も、無くても我慢できるからな) 企業は物を作っても売れないので生産縮小し設備投資も減少する。アメリカがそんな状態なので、アメリカへの輸出で利益を上げている企業(日本の自動車や製造業も含む)も業績悪化。大企業は、自らを守る為、派遣切りだけでなく、従業員の削減や下請けの見殺しをするしかなくなる。実際の蜘蛛の糸は、細くて切れ易いと言う事である。

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参考になりました。回答ありがとうございました。

すべては信用創造が壊れた結果です
発端は証券化された住宅ローのデフォルトから始まり、その後も多くのローンが債務不履行になることが分かってパニックになりました
米国は信用創造の基礎が住宅バブルにあったので根幹が崩れての結果です
金融資産の多くが不動産に関係していたから大変です
それと債権の分散と購入者がグローバル化して世界中で被害が出ました



消費生活が右肩上がりの不動産価格上昇を基にしていたのですね
住宅価格が上がりローン枠が多くなって車を買う
昨年初の頃までのパターンです
住宅ローンが払えなくなると売却ですが、多くなると競売になります
それにさえ買い手が付かなくなると価格は暴落して大量の在庫がある状態になります
住宅価格の下落からローン枠が小さくなっても追い担保を出せれよいのですが、出来なくなれば車も手放さなければいけなくなります

市場には大量の買い手が付かない家や車があふれる
ならば作る必要がない
材料はもとより、原料、製造装置、作る人が要らなくなる
すると一見関係なく見えるものにも購入者が減るので売れなくなる
ほかの業種も不況になる
金融機関は思わしくない会社の債権に対して貸し倒れ積み立てをしなくてはならない
自己資本比率を上げないとリーマンのようにショートする
しかし自己も金融危機で痛手を受けているし、世界同時発なので助けてくれる金融機関がない
公的資金注入
しかし相変わらず不況なので貸し倒れを恐れて貸しはがしをする
ほかの企業が倒産する・・・・・・振り出しに戻って連鎖が繰り返される

好調な業種はなくて、業種の中で好不調がはっきりします
全体では健全な信用創造のある社会になるまでは厳しいと思います

  • 回答者:縄文 (質問から8時間後)
  • 0
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参考になりました。回答ありがとうございました。

元々は金融危機だけという様相でしたが
消費を牽引していた高給取りのサラリーマンが
首になり(証券投資信託)、段々実需に影響を及ぼしだしました。
消費がされなくなり、物がうれなくなると企業は倒産します。
今の状態は景気の悪循環なのです。

好調な業界は、ユニクロ ニトリ ワタミに代表する安さを売りにしている
会社だと思います。

  • 回答者:匿名希望 (質問から5時間後)
  • 0
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参考になりました。回答ありがとうございました。

ごく簡単に言うと、クレジット市場の収縮が起こり、金融機関の経営が不安定化し、金融機関は企業への貸し出しを厳格化したため、借り手である事業会社は資金繰りに困窮し、経営破たんが続いているのが現状です。

とまあ、マスコミが100年に一度などとあおるものですから、消費心理も低下。消費者がモノを買わなくなる。
不況というのは、心理的なものが大きいと思います。

  • 回答者:回答20面相 (質問から3時間後)
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参考になりました。回答ありがとうございました。

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