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【法律学(憲法論)に興味のある方のご回答をお待ちしております。】

古典的 かつ 重要な論点ですが、憲法9条の規定により、直線的に「自衛隊は違憲である」という意見になって良いのでしょうか?
むしろ、ソフトな面で外交努力で戦争回避に努めることは前提としつつも、拉致問題、アラブのテロの問題 等を考えると、単純に「自衛隊違憲」という結論を導き出すのは危険だと考えております。
たぶん、この質問に回答頂ける方は個人的な信念のもとに回答されると思いますが、それぞれの立場を明確にして頂き、この重要な法的論点に対するご見解をお聞かせ頂けると幸いです。

  • 質問者:hide
  • 質問日時:2009-02-09 00:56:54
  • 0

回答してくれたみんなへのお礼

イデオロギーの絡む法的論点に対し、積極的なコメントを頂き、御礼申し上げます。
個人的な意見としては、先の大戦で我が国が起こした悲劇を認識しつつ、実態的な自衛権行使のあり方を議論していく必要があるものと考えます。
ただ、本当に我が国へ陸上戦を仕掛けてくる仮想敵国が存在するのかというご指摘は自分なりにもっと考える必要があると感じました。

・法律論から言えば「違憲です」条文を素直に読めば我が国は「軍隊=軍備」は持たないし「戦争」もしてはいけない国なのです。
・「どこかの国に攻められたらどうする」とよく9条反対派の人達が言うが、具体的にどこの国が攻めてくるのか分らずに「軍備」を整える事など「愚の骨頂」で「仮想敵国」を想定して軍備はするものです。(戦前は「陸軍」は「ソ連」で「海軍」は「アメリカ」を仮想敵国として軍備をした)
・我が国に戦争を仕掛けるには、数十万の兵隊を輸送できる船とそれを守る海軍が必要になります。それが出来る近隣国は「中国」と「ロシア」くらいです。「ミサイル」の2~3発程度を打ち込まれても占領はできません。(それで亡くなる方はかわいそうですが)
・現実に現憲法があるかぎり「違憲」としか言いようが無い。
・「テロ」や「拉致」等が心配なら「海上保安庁」や「警察」の装備強化で対応する事です。
・我が国のように陸続きの国境を持たない国を戦争で「占領」するには相当の軍備が必要になるので「仮想敵国」は限定できます。
それでも心配だ軍隊を持つべきだと国民が思えば「憲法を変更」してから行うのがスジで当然国民投票で決めることになるでしょう。
他国と戦争にならないために「外交努力」が必要で先の大戦で「スイス」の大統領は精神的重圧で亡くなるほど苦労したのは有名な話です。我が国にそんな政治家はいるのでしょうか。逆にこちらの方が心配になります。
確たる見通しもなく「精神論」と「逆恨み」ではじめた先の大戦の轍を再び踏まない事を祈ります。

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大変参考になりました。
解釈合憲には、確かに無理がありますよね。
因みに、日本の法律学にも「防衛法学」という領域があるのはご存じですか。
実は、私の大学のゼミの先生が当該文献を執筆されています。
憲法論はともかくとして、人を殺すことが合法化されるという限界的な領域に関する議論が実はなされていない実情が本当の問題だと思います。

並び替え:

個人的には違憲であると考えています。
なので憲法を改正して「違憲ではなくす」必要があると思います。

「戦争の放棄」は立派な理念ですが、それを押しつけた米国自身が実現できていないし、実現する気もない理念です。

その米国と軍事同盟を結んでいる以上、現実との齟齬は生じ続けるし、玉虫色の解釈論でしか対応が取れなくなり、自衛隊は鬼子のままです。

但し憲法改正は米国が嫌がるかも知れませんが・・・

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確かに、合憲解釈は無理していますよね。

自衛隊は合憲
生存権という自然権を下に国際法における「国家」が認められています。
憲法と雖も自然権を否定出来ない筈です。
内閣法制局が判断を下しているように憲法9条は自衛権まで放棄している訳では
ありません。

外に撃って出る軍隊を持っていれば拉致が防げるなどと考えない方が良いと思います。
現に韓国の方が拉致被害者はずっと多いんですから。
民間人に紛れ込み拉致していく者に対しては個々で防ぐしかないでしょう。
人通りの少ない処では1人歩きをしない・・・拉致に限らず、危険防止の為に
これが鉄則です。
余談ですが、オバさんになった今でも暗くなった時は家族、または友人に迎いに
来て貰っています。それが出来なければタクシーですね。

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自衛権は放棄していないという考えは、確かにそう思います。
戦争の悲劇を繰り返さないと自衛権の保持は別角度で議論する必要があるかもしれませんね。

「立場を明瞭に」と仰るので、消極的ながら「合憲」に1票、です。

9条の文言は、こうですよね。
第1項「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の
     発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決
     する手段としては、永久にこれを放棄する。」
第2項「「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
     国の交戦権は、これを認めない。」

単純な問題としては第2項の「陸海空軍その他の戦力」に自衛隊が該当するか?ということだと思いますが、これは軍備と言って差し支えないでしょう。そうなると違憲になってしまうんですが、単純に考えてはいけないと思うのは、その前の「前項の目的を達するため」ですよね。前項の目的というのは、国際紛争を解決する手段として交戦する権利を認めない・・・ということです。ですから、ポイントはここじゃないかと思います。
「国際紛争を解決する手段」と書いてあるんだけど、「国際紛争」というものを、どう定義するの?ということだと思うんです。基本的には、紛争の主体が「国家同士」であろうと思います。hideさんが事例として挙げたものを例に取りますと、「拉致」は国家元首が命令して、国として行なった行為ですので、国際紛争と言えると思うんです。これに対して「自衛隊を使おう」という発想には至っていませんので、違憲ではないでしょう。問題は、アラブのテロ問題のほうです。後方支援とは言え、実際に自衛隊の派遣をした実績が出来ちゃいました。これをどう見るか・・・です。一応、国家間の戦闘状態は終結したところでの『復興と警備』目的の自衛隊派遣だったわけで、「紛争を解決する手段」として自衛隊を用いたわけではありませんので「何とかセーフ」だと思うんですよね。

そんなわけで、今までのところでは、自衛隊の使い方に間違いがあるとは思いませんので、今のところ「合憲」というのが私の見解です。
ただし・・・解釈によって左右されるいまの状態がスッキリしないというのも理解できます。憲法って、そんなあやふやなモンでええんかいな?という気分。
解釈がこれほどバラバラになってしまうから意見の対立が起こるのであって、そんな曖昧なものが憲法っていう、あらゆる法の最高位に位置づけられていることが問題なんじゃない?と思うわけです。解釈による見解の相違が出ないくらい、スッキリしたものを作ろうよ・・・というのが、実は一番言いたいことだったりします。

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違憲です。自衛隊の存在自体反対です。海外派兵も反対です。自衛隊は災害救助隊などと名前を変えて、自然災害等の際の人命救出等のみをすべきです。札幌雪まつりの雪像を作るのに税金を使わないでほしいです。

  • 回答者:匿名希望 (質問から13時間後)
  • 1
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ご回答ありがとうございました。

私は違憲という立場をとっています。そして、違憲論者に対しては、「自衛隊を違憲とすることは、現実的ではない」といった批判をされることが多いようですが、その点に反論させてもらうのであれば、それほど現実的でないということであれば、「憲法改正をしてください!」と答えます。

 多くの違憲論者は、自衛隊が違憲なので、憲法を改正して、合憲にするべきと考えているような気がします。自衛隊の存在自体を何が何でも否定するような人はあまりいないのではないでしょうか。

  • 回答者:匿名希望 (質問から7時間後)
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憲法改正論は賛成です。
すっきりした形で、自衛隊のあり方を検討することは必要ですよね。
因みに、日本にも「防衛法」という法学領域があるのはご存じですか。
所謂、大学の「行政法」のなかで、究極の行政法各論のようです。
ある一定の要件が整った場合、人を殺すことが罰せられないという究極の法律学です。
こんな研究をされている方もいることをご紹介させて頂きます。

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