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マグネシウムのエネルギー革命は実現できないのでしょうか。早期に! 何が問題なのですか。 とっととやればいいのに。

2011年05月10日 12:19 pm JST
マグネシウムの「エネルギー革命」考
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投稿者 浜田健太郎
Tags: エネルギー, 環境, 生活, 福島第一原発事故, 自動車, 再生可能エネルギー、

海水に豊富に含まれるマグネシウムをエネルギーとして利用しようという構想を提唱する学者がいる。

東京工業大学の矢部孝教授だ。内容を初めて聞くと、「実現すれば素晴らしいことかもしれないが、話しがうまく出来すぎてはいないか」という印象を多くの人が持つかもしれない。

しかし、福島第1原子力発電所の事故を契機にエネルギー不安が高まる中、新奇なアイデアも排除せずに考えてみてよいのではないかと思う。筆者の理解の範囲内で、矢部教授の斬新かつ壮大な構想の一端を紹介したい。

矢部教授の構想は、2010年の年明けに「マグネシウム文明論」(矢部孝・山路達也著、PHP新書)を読んで知った。

要約すると、①太陽熱を利用した淡水化装置を使って、海水中の塩化マグネシウムを取りだす、②熱を加えて、塩化マグネシウムを酸化マグネシウムにする、③太陽光励起レーザーで、酸化マグネシウムを金属マグネシウムに精錬する、④マグネシウムを交通機関や発電所などの燃料として利用する、⑤燃料として利用したあとは、酸化マグネシウムが残る、⑥③に戻り、酸化マグネシウムなどを太陽光励起レーザーで再び金属マグネシウムに精錬する(マグネシウム文明論192項から引用)―というエネルギー利用の循環社会を目指している。

むかしのカメラのフラッシュとして利用されていたようにマグネシウムはよく燃える。ただし、現在の精錬方法ではコストが高すぎて燃料としての利用は現実的ではない。矢部教授は、太陽光レーザーを使ってマグネシウム化合物を精錬して取り出せば、経済的にもエネルギーとして利用可能になると主張する。関連サイトではマグネシウムを燃やして蒸気を発生させてタービンを回す実験の様子を動画で観ることが出来る。

今年3月末の取材で矢部教授は、「燃料をマグネシウムに変えるだけで既存の石炭火力発電所がマグネシウム発電所になる」と強調した。マグネシウムは燃焼時に二酸化炭素を排出しないので、燃料として利用すれば温暖化対策としても有効だ。また、海水には無尽蔵ともいえる量のマグネシウムが含まれている上、リサイクルが可能なので資源の枯渇問題も解決する。再生可能なエネルギー利用の新しい仕組み、「マグネシウム循環社会」を同教授は提唱しているのだ。

太陽光レーザーとともに、同循環社会を実現する際のもう一つのキーデバイスが太陽熱を利用する淡水化装置。装置の具体的な技術的内容については特許出願の関係で著書では詳しくは触れていないが、 矢部教授は同装置について「1台あたりのコストは約100万円。クルマと同じレベルだが、構造はクルマより遙かに簡単だ」と説明する。

国連食糧農業機関によれば、世界人口の3分の2が2025年までに水不足に直面する可能性を指摘するなど、21世紀の地球規模の課題として安全な水の確保は「温暖化問題よりも深刻な課題」(経済産業省中堅幹部)との見方がある。

矢部教授は自身で会社も設立しており、淡水化装置と太陽光レーザーによるマグネシウム精錬の事業化に乗り出す計画だ。同教授の意向により具体的にここで説明することは出来ないが、ある国の有力企業の資金支援を受け、海外で事業展開するという。

矢部教授は「我々の装置を大量生産する工場を沢山作ってしまえば、システムを素早く構築できる。15年度に30億人の水不足に対応するためには、日量40億トンの水を作らないといけないが、日量10トンの処理量の淡水化装置を4億台設置すれば対応できる」と話す。

日本自動車工業会によると全世界の四輪車の保有台数は9億7300万台(2008年時点)あり、自動車と同等のコストの装置を4億台設置することは決して不可能ではないと思われる。ここでは詳しく触れないが、マグネシウム文明論には、自動車の燃料として利用する構想も提示されている。

エネルギーと水という、21世紀に人類が避けて通れない課題を一挙に解決すると主張する矢部教授の構想を聞くと、「本当に実現可能なのか」という疑問を禁じ得ない。この点を矢部教授にぶつけてみると、「それはそうだ。これを聞いたたけで信じるほうがおかしいでしょう」と話す。

米有力誌に「2009年環境のヒーロー」として取り上げられたこともある矢部教授は、産業界や政官界の多数の関係者にこの構想を説明したが、国内の反応は芳しくない。

ある大手メーカーの副社長の場合、「すごく気に入ってくれたけど、会社に持ち帰ったら『そんなこと聞いたことない』と反対された」ほか、別の大手メーカーの幹部からは「根掘り葉掘り内容を聞かれた挙げ句、『2―3年で実用化しなければ当社はやらない』」と言われたという。

矢部教授は、海外で今年から始まる淡水化とマグネシウム精錬の事業化を通じて、その有効性を証明していくと意気込む。「マグネシウム文明論」の共著者であるライターの山路達也氏は、「軽くて強度があり、電子機器のボディーに使えるマグネシウムには資材としての需要が大きい。プラスチックを置き換えるだけで石油も代替する。そうした需要が広く使われるようになり、コストが下がった時点でマグネシウムのエネルギー利用が出てくるのでは」と指摘している。
http://blogs.jp.reuters.com/blog/2011/05/10/%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8D%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0%E3%81%AE%E3%80%8C%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E9%9D%A9%E5%91%BD%E3%80%8D%E8%80%83/

  • 質問者:原子力村
  • 質問日時:2013-09-24 01:14:27
  • 0

マグネシウムを循環させているということは、無からエネルギーを生み出しているわけではなく、金属マグネシウムを燃焼させて得られる以上のエネルギーを与えて、金属マグネシウムを再精錬していることになります。つまり全体としては投入するエネルギーの方が大きいので、循環が実用化されることは有り得ません。再精錬して燃やすぐらいなら、再精錬に使うエネルギーを最初から使った方が無駄が発生しません。

前半の海水からの取り出し部分までは実用化も有り得ますが。

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お礼コメント

不可能なのでしょうか。

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予算の事も含め現実的には非常に難しいのでしょうし
まだまだ多くの時間も必要とするでしょうけど
将来の為には期待してしまいますね。

  • 回答者:匿名 (質問から6日後)
  • 0
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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。

まだまだ研究段階なのでしょう。

  • 回答者:匿名 (質問から4日後)
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参考になり、満足しました。回答ありがとうございました。

技術の進歩を期待しています。国民の生活を豊かにするために頑張って欲しいですね。

  • 回答者:匿名 (質問から21時間後)
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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。

将来性はあるけど不確実な技術に長期的な視点で投資できるような会社が日本に無いことが悲しい。
東芝とか三菱重工とかダメ?

  • 回答者:216 (質問から5時間後)
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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。

管理しきれる 技術が確立できないだけ。

零戦 に、アルミを使うことにしたが強度が・・・

たまたま 強度を増す方法に気が付き 世界最高の戦闘機が・・・

原発 管理する方法を 後世の技術開発に期待して見切り発車し 現在。

基礎研究 を、ないがしろにするかどうか??????

ともかく ひとつに頼ることだけは避けることを 希望。

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