杉本苑子の時代小説『狐愁の岸』(講談社文庫。上下巻)です。
宝暦4~5年(1754-1755)の木曽川治水工事を幕府に命じられた薩摩藩藩士たちの苦難のお話です。薩摩藩に降りかかってきた幕府領の治水工事。金策は困難を極め、幕府側の工事妨害に遭いながらの厳しい自然相手に工事は難航。工事現場で病死する藩士・幕府に抗議の切腹をする藩士が続出。こんな困難の中、主人公の総責任者の苦悩と薩摩藩士としての意地。淡々としたストイックな文章だけに登場人物の思いがあぶりだされます。
三国志ファン向けの軽い読み物としては『爆笑三国志①~④』(光栄・歴史ポケットシリーズ。シブサワ・コウ編)。三国志の英雄達をギャグタッチで評したお笑い本。
私の温泉観を一変させた温泉の質にこだわる温泉ガイド『医者もおどろく"奇跡"の温泉』『医者がすすめる 続!"奇跡"の温泉』(小学館。朝倉一善著)。
これを読んで以来、本物の源泉掛け流し温泉+飲泉にこだわり、そこら辺の循環湯メイン・消毒薬たっぷりのスーパー温泉には馬鹿らしくて行かなくなりました。