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JSミルが説いた「ミルの方法」とは具体的にどのようなものですか?
Wikiにも詳しく書かれていないようなので、教えてください。
専門家の方の回答を希望します。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%96%B9%E6%B3%95

  • 質問者:はれ
  • 質問日時:2009-05-28 02:02:14
  • 0

一致法 差異法 共変法 一致差異併用法 剰余法ですね。


1.一致法
 現象Aが、事象ab、ac、adのもとで発生し、Aが一致している場合、現象Aの原因はaであろうとみなします。
 (ab→A)で(ac→A)で(ad→A)→(a→A)?

例1: インフルエンザ罹患をa、タミフル服用をb、異常行動をAとします。事象abでAが発生し、事象bでAが発生するなら、b→Aであろうと推理できます(注1)。
 (ab→A)で(b→A)→(b→A)?


2.差異法
 現象Aが、事象abcのもとで発生し、事象bcのもとでは発生しない場合、現象Aの原因はaであろうとみなします。
 (abc→A)で(bc→-A)→(a→A)?

例2: インフルエンザ罹患をa、タミフル服用をb、異常行動をAとします。事象abでAが発生し、事象aのときにAが発生しないなら、b→Aであろうと推理できます(注2)。
 (ab→A)で(a→-A)→(b→A)?


3.一致差異法
 一致法と差異法を併用するので、推理はより確実になります。現象Aが、事象abcのもとで発生し、abとacではAが発生し(一致)、bcではAが発生しないとき(差異)、現象Aの原因をaとみなします。
  (abc→A)で(ab→A)で(ac→A)で(bc→-A)→(a→A)?

例3: インフルエンザ罹患をa、タミフル服用をb、異常行動をAとします。事象abでAが発生し、bのときにAが発生し、aでないときはAが発生しないなら、b→Aであろうと推理できます。
 (ab→A)で(b→A)で(-a→-A)→(b→A)?

4.共変法
 現象Aが、事象abcのもとで発生し、abcうちのaだけを変化させたときに、Aが変化するならば、現象Aの原因をaとみなします。
 (abc→A)で(bc固定)で(a変化→A変化)→(a→A)?

例4: 共変法は実験で使われています。たとえば、導線の抵抗をR、温度T、電圧をE、電流をIとします。RTEのもとで電流Iが流れ、RとTは固定して、Eを変化させるとIが変化するなら、Iの原因はEとみなせます。
 (RTE→I)で(RT固定)で(E変化→I変化)→(E→I)?

    

5.剰余法
 現象ABCが、事象abcのもとで発生し、Bの原因がb、Cの原因がcのときに、現象Aの原因をaとみなします。
 (abc→ABC)で(b→B)で(c→C)→(a→A)?

例5: できあがった本に誤りABが多いことがわかった。ABの原因は、原稿の誤りaと印刷の誤りbが考えられる。印刷の誤りは本にない(B)ので、原稿の誤りaが原因であろう。
 (ab→AB)で(b→B)→(a→A)

 剰余法は消去法に似ています。 (aかb)で(-b)→a

  • 回答者:編集工学者 (質問から7日後)
  • 11
この回答の満足度
  
とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。
お礼コメント

まさかこのような質問に対してはたして回答があるのだろうかと疑問に思っていたのですが、最後の最後にたいへんわかりやすい回答をいただきびっくりしました。
本当にどうもありがとうございます。

お名前から察するに、もしやMSさまでしょうか?^^

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