幼虫・成虫を問わないのであれば1年中採集できます。
(理論的には、ですが)
亜種や離島産の種類まで入れると難しくなるので、
本土産の一般種について回答したいと思います。
なお、ヒラタクワガタは東北以北では希少種です。
それとすみませんが、ネブトに関してはちょっと分からないです。
まず成虫です。
1、越冬成虫を狙う
皆さんが回答されている方法です。
この方法ではオオクワガタ・コクワガタ・ヒラタクワガタ・スジクワガタ、
山中または年を通じて涼しい所限定で
アカアシクワガタ・ヒメオオクワガタが見つかります。
(上記の越冬可能で長命な6種を「ドルクス属」と呼びます)
なお、♀個体は自分のアゴで朽木にトンネルを掘って
その中で越冬することもあります。
その穴に♂が入りペアで越冬していることもあります。
なお、樹皮を剥がすなど活動場所を破壊する行為は
絶対に行わないで下さい。
2、活動中の成虫を狙う
この方法も「まだ」可能性があります。
アカアシクワガタ・ヒメオオクワガタなどは涼しい気候を好むので
比較的温かい日の原生林などではまだ活動している成虫がいると思います。
それとクワガタは越冬中でも気温が高い日には活動することがあります。
(飼育下でも同じです)
なお、ミヤマは分かりませんがノコギリクワガタも
活動中の個体がまだいる可能性(低いですが・・・)があります。
寿命だけを考慮すれば11月末くらいまでは生きています。
(敵がいない飼育下では秋いっぱいくらいまでは普通に生きます)
3、羽化した新成虫を狙う
クワガタは秋に羽化した場合(初秋だと例外あり)、
成虫のまま来年の活動期(春~夏)までそのまま越冬します。
ノコギリクワガタやミヤマクワガタは秋に羽化して越冬、
翌年の6月頃に活動を開始してその年の秋まで活動して寿命を迎えるという
ライフサイクルを送ります。(夏に見る成虫は昨年に羽化した個体です)
活動する木(クヌギやナラ系)の根元などを掘ると見つかることがあります。
(両種とも木材ではなく土中で蛹及び成虫になります。)
ドルクス属は材中で蛹・成虫になるので
鉈等で朽木を割る(「材割り」といいます)と見つかることがあります。
なお、材割りではほぼ一生を朽木の中で過ごす
チビクワガタやツヤハダクワガタなどの小型種が見つかることもあります。
次に幼虫です。と言っても1つしかないですが・・・。
・材割り
クワガタ幼虫が暮らす朽木を割って(または周囲を掘る)中にいる
幼虫を採集します。希にカブトムシ幼虫等も採れます。
但し生木の部分にはいませんし、基本的に広葉樹の朽木にしかいません。
種類ごとに好むポイントを挙げますが、例外もあります。
また、私は全種について知っているわけではありません。
・オオクワガタ→立ち枯れ。特にカワラタケ類で朽ちた固めの樹木
・コクワガタ→倒木を好むが他のポイントにも多い
(都内の公園や街路樹でも採集例があります。樹種も選びません)
・ヒラタクワガタ&ノコギリクワガタ
→朽木の根部や土中に埋まった朽木、倒木など
・ミヤマクワガタ→土中に埋まった朽木や分解されてフレーク状になった朽木
なお、土中の朽木や地面と接する倒木(またはその下)には
カブトムシやハナムグリ・カナブン等の幼虫がいることもあります。
クワガタ幼虫は全種で肛門が縦に割れているので区別できます。
横に割れていたらカブトムシやハナムグリです。
(更に言えば地面においた時ハナムグリ系は仰向けで移動するので判別できます)
ちなみに有望なポイントとして・・・。
シイタケ栽培の廃ホダを捨てている場所からは
コクワガタ・ノコギリクワガタ・カブトムシの幼虫が見つかります。
なお、大手飼育用品メーカーのミタニは廃ホダを大量に配置して
自然個体に産卵させ、その幼虫を育てて販売しています。
注意ですが、
材割りは他人の所有している木を削ってトラブルになる可能性がある他、
(民家の庭木を削った奴もいます)
クワガタの発生場所を破壊してしまう行為なので
行う場合は節度を持って行って下さい。
敢えて材割り採集を行わない愛好家もいます。
最後に・・・。
クワガタ幼虫の種類を見分けることは非常に困難で
熟練者でも間違えることがあります。
外見や採集場所から判別できるのですが違いが微妙なので
見分けづらいです。(「種類が違う」程度しか分からないことが多いです)