「CMを自粛して派遣社員を生かす」より、「CMを流して派遣社員を切る」方が会社にとっては有益だと思います。
例えば、月給20万円の派遣社員を考えます。
大抵の場合、人を1人雇うとその人の給料の1.5倍〜2倍の経費(給料+α)がかかります。
特に派遣社員の場合、派遣元会社への報酬も含まれるので倍率が高くなります。
今回は月給20万円なので、月40万円の経費がかかると仮定します。
1ヶ月の稼働日数は20日間なので、1日あたり2万円かかります。
この状態で派遣社員1,000人を雇用すると、1日で2,000万円かかります。
派遣社員1,000人を1週間(5日間)稼働させると、それだけで1億円必要になります。
さて、ここで考えなくてはいけないのが、
1.広告費1億円で、CMを放送する。
2.人件費1億円で、派遣社員1,000人を1週間稼働させる。
のうち「どちらが企業へのバックが大きいか」ということです。
不況で物が売れないのであれば、製品を作って在庫を増やすより、宣伝に力を入れて販売数の増加を狙う方が利益は大きいでしょう。
この様に判断した結果、「CMを流して派遣社員を切る」という結論に至っていると考えられます。
確かにクビを言い渡された側にとっては、ハラワタが煮えくり返る思いかもしれません。
しかし、企業側もビジネスです。情に流されて動くことはできませんよね。