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質問

終了

筋線維や神経線維など、医学(解剖学?)の分野ではどうして「線維」という漢字を用いるのでしょうか。

日常では食物繊維といったように「繊維」の漢字を使う方が多いように思います。

ご存知の方がいましたら回答宜しくお願いします。
持論の展開でも全然構いません。

  • 質問者:せんい
  • 質問日時:2009-07-11 15:08:06
  • 0

回答してくれたみんなへのお礼

皆さん解糖有難うございました。

…何だこの一発変換。

改めて、
皆さん回答有難うございました。

疑問、ごもっともです。

もともとは、生物関連の「せんい」構造も「線維」ではなくて「繊維」という用語を使っていました。洋書の翻訳版も私が学生だった30年前頃は「繊維」を生体のfiberの訳に使っていたのです。
それが、ここ10年明らかに「線維」にシフトしています。医学生物学領域の学会組織で、この線維という用語を2000年ごろに採用したということを耳にしたことがあります。
つまり、そのころから、医学領域では一般の繊維と区別して、生体に関係するfiberを線維と表すようになったという流れでしょう。したがって、意味には全く変化はありません。

これは、この用語に限ったことではなく、医学界ではいくつもあります。

これは線維と逆に読み方の例ですが、例えば、内視鏡検査に使う「腹腔鏡」という医療器具がありますね。読み方は一般的に「ふくくうきょう」です。ところが、「腹腔」という生物学用語が最初にあるわけで、これは「ふくこう」が正しかった。いまでも生物学者は「ふくこう」が主でしょう。ところが、医学界では「ふくくう」が殆どです。
腹腔鏡自体がこの20年で飛躍的に進歩した器具であり、その利用もこれに合わせて普及してきたので、新しい言葉として固定してもおかしくはありませんが、もともとの読み方をなぜ変えたのでしょうか? 読みにくいから?
これは、私の解釈ですが、医学界では「腔」と「孔」を区別した方が間違いがなくなるという判断があるのではと思っています。 
鼻孔と鼻腔は、もともと同じ読み方でした。「びこう」です。ところが、疾患名として「鼻腔炎」のような名称を言うとき、単に鼻の穴という意味ではなく、もっと奥の部位の炎症を意味していて、いわゆる穴や孔ではないのだぞ、ということで、「くう」という読み方を使った。それが今では一般化して辞書を引いても出てくる。お医者さんは殆どが「びくう」と聞けば「鼻腔」が浮かぶはずですから、的確に内容を表す読み方になったわけです。
そういう流れがまずあって、その後によく使われるようになった「腹腔」も「ふくくう」と読んでしまえ、となったのではないかと思うのです。
「腔」という用語は、すきま、空間を表す生物学用語で、イソギンチャクのような穴ぼこがそのまま腸になっている構造をもつ動物を腔腸動物と呼ぶように、しっかりとした意味を持っていました。

でも、それは生物界でのお話。医学は別物という意識もあり、学会組織が独自性、特殊性を誇示する意味も含めて造語をつくったり、読み方を変えたりする傾向はあるのです。

いろいろな学会組織が、技術革新に沿って新語を造っていくことは当然で、ことばも変わっていくのは世の常です。しかたがないというか、あっても良いことだと思います。

でも、通常はおかしい読み方を自分たちだけで使うというのは、ちょっと滑稽かも知れませんね。小学校で「腹腔」の読みを書きなさいといわれて「ふくくう」と書いたら○でしょうか? 多分×でしょう。 10年後はわかりませんが・・・

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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。
お礼コメント

ああ!
私は「腹腔」は「ふくこう」と呼んでいたのですが最近周りで「ふくくう」読みしか聞かないので、あれ、私は少数派か、と思っていたところです。
すこしもやもやしていたので納得できて嬉しいです。

有難うございました。

並び替え:

繊維だと画数が多くて書く時に大変だからではないでしょうか?
記録を取ったりするときとかに『繊』の字は面倒だし、ひらがなではカッコつきませんし。

  • 回答者:匿名希望 (質問から56分後)
  • 0
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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。

多分、日本の偉い生物学者か医学者が「線維」と言う書き方をしていて、他の生物学者や医学者もそれを真似て使うようになったのだと思う。大した、根拠は無いと思う。

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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。

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