佐村河内守氏を見ていると新興宗教団体の教祖などを彷彿とさせる部分があります。なんといいますか、詐欺をする悪人は見た目的に大胆不敵、態度が大きく常人にはない雰囲気があるものですがまさにそれを体現しています。それくらいの度胸でなければ詐欺という行為をできないのでしょうが、さすがに全世界を20年近くだましてきたことから、個人の範囲ではかなり徹底した凄腕の詐欺師といえるでしょう。真の悪人であり、障碍者は自分を褒めさせるための手段でしかなかったはずです。自分の格式を高めるための障害者手帳であり、「佐村河内守は凄い!」と言わせる価値がなければ障害者へ配慮する振りなどもしなかったでしょう。彼はひきかえせないほど徹底して自分のために全てを利用し、一気に転落していった、もうここから挽回は無理でしょう。
ただ、確かに佐村河内守氏はクラシックの世界ではあがめられている部分がありましたが、テレビをはじめとして大胆に露出が増えたのは数年ほどの間です。それまでのメディアに対しては慎重に、障碍者であることを見抜かれないように入念に練習をしていたのでしょうが、金スマをはじめ、ごく近年で関わったメディアや関係者には意外と簡単に「何かおかしい?」と見抜かれているので、例えばインターネットをはじめとした爆発的な情報拡散力の前では個人としての詐欺師の実力も軽く粉砕されたというところだと思います。金スマで出会った方々へも誓約書へのサインを迫ったとの疑惑もありますし、おそらく内気な人というか「こいつなら絶対真実をしゃべらない」と自分で判断したタイプには徹底して厳しいタイプなのでしょう。ある意味、絶対の証拠をあちこちに残しすぎているので、組織的ではなく個人戦で勝手に大暴れして自滅していくのは必衰だったのでしょう。
20年近く世界をだませてきた自信が油断を生んでノンフィクション作家に真実を見抜かれたという形ですが、おそらく今後はこれまで荒稼ぎしたお金があるのでまだしぶとく逃げ続ける可能性があります。また彼の悪人としての才能を見込んで反社会的勢力も重宝するでしょうし新興宗教団体などにも使い道はあります。そういうことも見越していたと考えれば佐村河内守氏には今回の出来事も最悪とはいえまだ逃げ続ける算段があるのかもしれません。単なる誇大妄想のアホとも思えますが、もはや取り返しのつかないところにまでいってしまった悪人なのではないでしょうか。
家族ぐるみで世界をだましてきたのかと思うと、佐村河内守氏にとって人間とは機械であり人形であり、自分を褒め称えるための何かでしか映らないのでしょう。徹底した悪人にしてさみしい人生、彼の生きがいってなんだったのか、理解したくもありません。
===補足===
佐村河内守氏が障碍者を装っている以上、記者会見はしないでしょう。もはや一挙一動が監視されている中ではさすがに演技ではのりきれません。昔と違ってデジタルデータで簡単に詳細解析も可能ですし、個人での練習の範囲ではもうごまかしきれません。おそらくは弁護士を通してFAXで遺憾の意を発表、名誉毀損で新垣氏を訴えて悲劇の障害者を今度は演じるつもりかもしれません。刹那主義に陶酔しているっぽいので大金を使って大弁護士軍団を雇うことも可能です。ただし、当局が本当に障害者かどうか再検査して嘘がばれればその時点で全部終わりですが...新垣氏は経営力とうかマーケティング力を身につける前にあんな悪人に絡まれてしまったのが残念です。年を経て条件が整えば評価されるべき存在だったのに、肝心のスタートラインで悪人が絡んできたことで台無しにされてしまいました。どんな達人でもスタートダッシュを邪魔されれば実力は出せません。個人的な意見としては、佐村河内守氏が絶対服従の誓約書を書かせようとするなど人というか、生き物としての道を踏み外しかけたことが、新垣さんに真実を世に訴える勇気をあたえたのではないかと思います。