ツッコミどころがありすぎますが、特に笑ってしまった部分をひとつ。
張作霖の爆殺はコミンテルンの陰謀であり、盧溝橋は中国共産党の陰謀だというくだり。どちらもまともな史家からは当然否定されている異説であり、比較的保守系の論者である秦郁彦氏も反論しています。張作霖の件に昭和天皇が激怒したことは有名な話で、その耳に届くほど、日本政府も自軍の関与を認識していたと言うことです。蒋介石が日本を戦争に引きずり込んだと論拠不明な主張もしていますが、蒋が対日戦争より共産党つぶしに熱心だったのは歴史の常識です。
まあ逆に言えば、ふたつの陰謀説が成立しない場合、田母神氏も日本の侵略性を肯定しなくてはなりませんね。
ちなみに、帝国時代の日本軍を否定すると自衛官の士気が下がるという彼の主張は全く筋が通らないと思います。自衛隊は旧日本軍とは全く別の理念で存在する組織であり、彼らの誇りは旧軍からの伝統ではなく、現憲法下の任務に対してであるはずです。旧軍の否定的事跡がいくらあっても、自衛官が自分を卑下する理由はまったくないのです。「それじゃ嫌だ」と思うのは自由ですが、それなら現体制で責任ある立場に付くべきではないでしょう。
- 回答者:Sooda! くん (質問から12時間後)
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