畜産関係の場所から、硫化水素ではないニオイがします。特定悪臭物質は分析してもあまり数値が高くありません。こういう場合は、...|質問・相談が会員登録不要のQ&AサイトSooda!(ソーダ)

通常、特定悪臭物質が想定されます。
硫黄系であれば、メチルメルカプタン、硫化水素、硫化メチル、ニ硫化メチルです。
窒素系は主にアンモニア、トリメチルアミンです。
炭化水素系は畜産関係であれば、プロピオン酸、ノルマル酪酸、ノルマル吉草酸、イソ吉草酸などが想定されます。
しかし、これには隠し穴があります。窒素系に窒素酸化物が含まれていません。また、硫黄酸化物、炭化水素系ではギ酸や酢酸（お酢は酢酸の3％溶液）、イソ酪酸などの異性体や炭素が7個以上の脂肪酸を想定していません。（アルデヒト類も同様）　芳香族もベンゼンやトルエンなど極少数の揮発系溶剤のみです。
一部の溶剤を除く悪臭物質は酸化しきれない嫌気性の状態で発生する基本的な腐臭を想定しています。（但し、消毒に使用されやすい塩素系物質は想定外です。消毒用の塩素化合物が反応し発生するものも全く想定されていません。）
国や地方公共団体が想定した悪臭環境とは昭和30～50年代前半の公害における一番多い嫌気性状態で発生する物質と溶剤に絞り、その他までは規制しようがなかったのです。（例えば、窒素酸化物と硫黄酸化物を規制対象にした場合、ごみ焼却場で必ず発生してしまう気体です。当然、回収する装置をつけますが、非常に多くの場合回収しきれません。自分たちが規制したものが自分たちが発生させてしまい、自治体が違法行為を行うことです。）
以上の理由から、今回のquestionerのケースでは、好気性の（酸素が億、酸化反応が十分行える）環境の窒素酸化物や硫黄酸化物、炭素・水素・酸素（芳香族を含む）化合物が悪臭の原因物質と考えられます。

法的にはクリアしているのに、ご近所からは「臭い」と言われてしまう。非常に残念なことです。
私からのアドバイスは、臭いは意外と感覚的なところがあり、人によって感じ方が大変違います。しかし、視覚は大抵同じです。窒素酸化物や硫黄酸化物の中には色のある化合物（気体の状態で）があります。（高濃度であれば確認できますが、自然環境課ではそうそう見ることはできないと思います。）　したがって、questionerさん達の施設内で色が見える気体・煙を外部の方に見えなくするだけで、ご近所さん達の反応が変わると思います。焼却や消毒など（気体ではありませんが）を見せない。

回答者：respondent (質問から4日後)
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