最近目が疲れるので、目によい！といわれるベリー類を植えてみようと思っています。ベリーは種類が多く、原種がいいとかボイセン...|質問・相談が会員登録不要のQ&AサイトSooda!(ソーダ)

適地適作という言葉があります。
　いくら効能がよくても、その植物に合っていない場所に植えては、実力も発揮できません。
　住んでいる土地の気候、植えたい場所の日当り具合、地面の乾湿、土質をまず把握検討し、それに合った種類や品種を選ぶというのが順序です。
　ただ、気候と日当りはどうにもなりませんが、乾湿や土質は改良することもできます。

　たとえば、ビルベリーは耐候性が強くどこでも育つことは育つのですが、基本的にツンドラ地帯の産ですから普通の土ではよく育ちません。酸度調整をしていないピートモスを使って原産地の泥炭地を再現してやる必要があります。アルカリ土壌では育たないというより枯れます。
　また、ビルベリーのアントシアニン含有量が高いのは高緯度地方は夏に白夜になる（一日中日照時間）からで、日本で育てても原産地のような高い含有量にはなりません。酸っぱ渋い小粒のベリーができるだけです。

　ボイセンはブラックベリーにブラックラズベリーをかけあわせたもの（ローガンベリー）に更にデューベリーをかけたというハイブリッド栽培種で、管理はブラックベリーに準じます。ラズベリーに対してトゲがなくて扱いやすく、ブラックベリーに対してタネが小さくて食べやすく、デューベリーの性質を持っているのでブラックベリーのようには株が暴れません。

　ラズベリーは一般にトゲがあって扱いにくいです。トゲなし品種もありますが、トゲなしは主に赤か黄色で、目によいとされるブラック系のトゲなしはあまり市販されていません。
　ブラックベリーはとにかく大きくなり、つる伸びも激しく、また地下茎を這わせてとんでもないところから子株を出したりします。また、タネが大きく硬くて食べたり調理したりするのにとても邪魔ですので、あまりおすすめしません。
　近所でなっているブラックベリーも、大豊作なのにたいてい放置されてます。。。
　
　ブルーベリーは大きく分けてハイブッシュ系、ラビットアイ系、サザンハイブッシュ系の３つの系統があります。
　ブルーベリーは自分の花粉では実がなりにくいので、違う品種を２つ以上並べて植えてやらないとまともに収穫できませんが、同じ系統同士でないと受粉できません。
　ハイブッシュ系は実が大きくて味もいいのですが、一般に暑いところが苦手ですし、ビルベリーと同じように酸度調整していないピートモスが必須です。
　ラビットアイ系は鹿沼土くらいでもよく育ち、暑いところにもよく耐えますが、一般に実が小さめで、また一斉に熟さず、ひとつの花房が順々に熟していく性質なので、ジャムなど一度にたくさん入用な場合、先に熟したものを冷凍するか、木をたくさん植えるかする必要があります。
　サザンハイブッシュ系は名前のように暑いところに耐えるハイブッシュですが、新しい系統で品種改良が進んでおらず、選べる品種が少なく、またどれも一長一短で「これはイケてる！」というような品種はまだできていないのが現状です。

　他、まだ出てないものにカシス、ハスカップがあります。
　カシスはブラックカーラント、ブラックカランツなどとも言います。
　1株でも実はなりますが、株あたりの量が稼げないので数本植える必要はあるかと思います。完全な日陰は厳しいですが、あまり日当りの良くないところが適していますので、家の北側の東向き部分など、他の植木や草花と場所を取り合わないところに植えられるメリットがあります。
　生食には独特の薬臭さがあってたくさん食べるのはつらい面もあるかと思いますが、ジャムやリキュールにしさえすれば絶品。
　ハスカップは暑さに弱いのと実なりが少ないのが弱点ですが、それ以外は育てやすいです。
　最近はハニーベリーという名前で西洋種が入ってきていて、これは国産のハスカップに比べて暑さに強く、ぐっと豊産なので良いかもしれません。

回答者：まなかじ (質問から2日後)
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