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【法律論争の大好きな方へのご質問】

昨今の労働市場の不安は、ある面、「労働保護法制」の弱体化という問題が潜んでいるのではないかと考えます。

今、強化すべき、「労働保護法制」に関する私見、「労働保護法制」を勉強するうえで必要な知識をご教示頂けると幸いです。

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  • 質問日時:2009-02-18 01:15:38
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「労働保護法制」をどのように捉えているかによってだいぶ変わってくると思います。

 一応、私なりの解釈を述べさせてもらいますと、たとえば、労働基準法は、労使間における民法上の「契約の自由」の原則を修正したものといえると思います。実質的に強い立場にある使用者と弱い立場にある労働者とでは力関係が違いすぎる点に着目している結果です。

 ということで、労働基準法は、原則、弱い立場の労働者側に有利に働くような条項が定められていることになります。ただし、労働者側にあまりに有利な法制をとってしまうと、その反射として使用者側が不利になる形になります。すると、使用者側は、雇用を控えたり、給料を減らしたりといった行動をとるようになります。労働者側の優越を認めすぎることは、悲しいかな、労働者のクビを締めることになりかねないということになります。ここに、労働法制の難しさがあります。

 たとえば、最低賃金法を改正して、一気に最低賃金を1000円から2000円に引き上げたとします。一見すると労働者側にとっては嬉しいことですが、これによって、使用者側が雇用を控えたり、福利厚生をやめてしまったり・・・といった結果を招きかねません。

 労働法関係を、法解釈論としてではなく、法制度論として考えていく上では、特にこういった視点を常に持っている必要があるのかな?と感じます。

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