北朝鮮の拉致問題に風穴を開けたことは私は評価します。訪朝して5人を帰国させ、ジェンキンスさんやどなたかのお子さんも何人か帰国することができました。その後展開が進まないことは残念ですが、まあおかしな国相手のことなので難渋するのはわかりますが、自ら強い態度で訪朝し、きっかけを作ったことは私は評価します。
しかしながら、道路公団や郵便局など特殊法人の民営化、それも大事ですが、いろんな規制緩和で勝ち組・負け組がはっきりしてきたことはいい政策だったとはいえないと思います。20年前右肩上がりの給与体系が当たり前で、そういう感覚で例えば住宅ローンを組んだ人も5年目あるいは10年目に金利が上がると対応できない人もいると思います。右肩上がりが当たり前だったものが、昇給が望みにくい社会になったことは当時は予想もしていなかったです。すべて、小泉さんが悪いとは思いません、社会状況の変化・時代の流れというのもあるので。でも、アルバイトニュース見て10年前、時給1,000円とか1,200円とかで働いたことありますが、それが今その金額の会社もなかなか見当たらない、1,000円以下のところが多いというのは、この10年で日本経済がちっとも成長していない、あるいは後退しているのではと思わざるをえません。
毅然とした態度、信念を貫こうという姿勢でリーダーシップを発揮した点、それは前後の首相とは明らかに違うものがあったので評価はしますが、今となってはこと国民の生活・経済という点ではもう少し庶民の視点に立った政策が欲しかったという感じがします。