これが、この国の現実です。
小さな政府をめざし、規制緩和、行政改革、民営化、自己責任、自助などと
「市場原理主義」にもとづく政策展開を、圧倒的ともいえる支持率・選挙行動
で支えたこの国の国民が、今度は、弱者救済、格差是正を訴えた政党を支持
し、へんてこな政治状況を創り出しました。
そして、郵政民営化に反対して離党を余儀なくされた女性議員が大臣に任命
されると、彼女への「支持」・「期待」が急増。
こんな騒ぎの最中、アメリカ合衆国の大統領は、「竹島」が韓国に帰属すると
発言した。
この発言に、日本政府は黙りを決め込んでいる。もう一人の女性大臣も、現
時点で発言されていない(就任P.conferenceでも)。
もう、自民党が悪い、空理空論の民主党などというレベルではない。
韓国での牛肉輸入騒動、フランスでの労働法改正騒動をみるにつけ、この国
は「羊たちの沈黙」を地でいっている。
何があっても、何をされても、公正で信念ある正義心で「主張」することがな
く、「人気投票」に明け暮れているうちに、この国は、夕暮れを迎え、国際社
会から仲間はずれにされ、尊敬も、畏敬も、そして恐れられることもない国
家になってしまった。
格差とか貧困を真摯に考えるのであれば、あの郵政選挙での熱狂的な内閣支
持率から、われわれは何を学ばなければならないのでしょうか。
数名の政治家のみを批判しても、この国の未来を思うと、どうしても悲観的
になってしまいます。