仏壇屋に勤務しています。
仏壇の種類によってお手入れは異なりますが、
黒檀、紫檀であれば、固く絞った布( 他のモノを掃除したものは避け、仏壇用に用意。マイクロファイバー製の布がお勧めです。業務でも使っています。)で拭き、水気が残った場合は乾拭きして下さい。科学ぞうきん(ダスキン、サッサなど)はシリコンが含まれてますので、艶は出ますが、曇りの原因になりますので、厳禁です。
砂ボゴリや固まってしまった汚れを乾拭きのみで掃除すると、クルマのボディお手入れと同様に
キズがついてしまいます。
線香、ローソクの煙のヤニは水拭きでは取れないのでクリーナーを使えば取れます。
仏壇に直接付けずに布にスプレーしてから掃除して下さい。クリナーが散りますので
金仏壇や、金箔部分は素人は自分でなさるのは避けた方が良いです。
汚れを取ろうとするあまり、力が入りすぎて金箔が剥げる恐れが有ります。
小さい汚れ(ゴキブリの糞など)は綿棒の先を少し湿らせて、汚れた部分をフヤカしてから注意して軽く撫でると取れますが、金箔が剥げる恐れがありますので、あくまでも自己責任で。
金箔部分に毛ばたきを使うと毛先でもスジが付く事がありますので注意して下さい。(筆でも同様)
漆の部分は黒檀、紫檀と同様です。
漆は食器でも使われている様に水には以外に強いです。
濡れた状態が長時間続けば別ですが。
ただし、キズがあればその部分から水分、湿気が進入して漆が剥がれます。
毛払いは金具、彫刻に引っかかって破損する場合がありますので、
往復運動ではなく、飛ばす感じで使って下さい。
蝋燭のロウが付くと一番厄介です。
拭くとますます広がりますので、爪先で起こして取る感じで。
金箔の部分に付いた場合は自分でされるのは避けた方がよいです。
ローソク立てに付いたロウは、固いものでこさぐと色付けしてある場合は色がはげ、
地金が表れるので、熱いお湯(沸騰する前ぐらいの温度)を数回かけると綺麗に取れます。
皆さん、仏壇を掃除しようとして、かえってキズを付けてしまう事が多いので
購入された仏壇屋さんに相談されたらと思います。