当人が持ってきているモチベーション次第でしょう。
もともとやる気のある人間はきつく言って早く強い戦力にした方がよい
とする意見はもっともで、その場面限りでは正しいのですが、これでは
少数精鋭になってしまい、冗長性のない戦力になってしまいます。
予備戦力が薄く、戦線のやる気が高すぎるので有休産休育休なども取り
づらい雰囲気になり、中長期で見ると戦力はだんだん細ってしまうでしょ
う。
適度にゆるい分子がいる方が職場全体の活気は長く保てます。
全部が全部一線級の精鋭で揃える必要はないのですが、しかし、ゆるい分子
が職場のモチベーションを下げるようではバランスが崩れてしまいます。
これを防ぐには、一線級が「自分たちだけが働いて稼いでいる」「自分たち
は役立っているが、あいつらは役立っていない」という近視眼に陥ること
なく、一歩下がった視点から職場や部署全体のチームとしての利益や効率
という観点を持つこと、そして、あくまでその上でのリーダーシップをとって
ゆるい分子にも持たせていくことが大切です。
この視点を持たない者は、如何に自分一人の担任分の仕事はこなせても、
チーム全体の能率を下げる存在になってしまうのです。
つまり、新人教育についても、この視点を持たせることが目的となります。
こうした視点を持てる人材は、仕事の実績云々のみをもって評価すれば様々
に分かれることでしょうけれども、どれも優秀な戦力と言えます。
厳しく言うか、優しく言うかは、目的を達成するための手段に過ぎません。
単なる手段なのですから、TPOに合わせて使い分けるのが正しいのです。