(ニホン)ヤモリは3種のうち唯一壁にくっつくことができるのですぐに分かります。
また、指の裏にザラザラした感じの縞模様の凹凸があります。
ここに無数の細い毛が生えていて、ガラスや壁の微小な隙間に引っ掛けて
上り下りをします。網戸などでは爪を使いますが・・・。
なお、♀には首(肩?)の腋にカルシウムを貯める器官があり
産卵に備えてカルシウムを備蓄します。
(この器官自体は外国産ヤモリでも持っている種類があります)
主食は昆虫ですが飼育下では昆虫ゼリーを食べた記録もあります。
また、夜行性なので他の爬虫類のように日光浴をする習慣がありません。
ニホンカナヘビは見かけがザラついており、実際に触ってもそのような感触です。
他の2種と比べるとかなりの細身で、狭いところにも容易に入り込めます。
また、尻尾が非常に長く体長の倍くらいの長さになります。
(沖縄に住むアオカナヘビだと体長の3倍ほど)
日光浴を好み、晴れた日の草むらや路上でよく見かけます。
また、飼ってみないと分かりづらいですが体はかなり柔軟で
ヘビのようにとぐろを巻くことができます。
(私が飼っていた際には眠る時には必ずとぐろを巻いていました。)
主なエサは小さい昆虫やクモ、ミミズなど。
ニホントカゲは所属するスキンク科全体の特徴ですが、
ヌメッとした質感の肌をしています。
但し実際に触るとツルツルした感触で濡れていたりはしません。
幼体は尻尾が青いので有名ですが成長と共に青色は消えます。
こちらも日光浴を好みますが、カナヘビほどの頻度では行わないようです。
体型はガッシリした印象で、実際カナヘビより体が太いです。
エサはやはり生きた昆虫など。
カナヘビと違い、体はそれほど柔らかくありません。
ちなみに3種とも飼うのは結構難しいです。
小さな生きている昆虫しか食べないことが多いので
同時にコオロギの養殖でも行わない限り
買えばエサ代がバカにならない、採集するなら手間がかかるといった目に合います。
こういった種ごとの特徴を覚えておけば一目で見分けがつきますよ。
===補足===
ベスト回答ありがとうございます。
ニホントカゲとニホンカナヘビは棲み分けを行っているのか、
片方が多い地域ではもう片方が少ないといったことがよくあるそうです。
私も居住地でカナヘビは何度も見ましたが、トカゲは1度しか見たことがありません。
なお、ニホンヤモリは関東辺りが北限で私が住む東北にはいません。
3種とも飼ってよく観察してみると結構面白いのですがどうも長生きしませんね・・・。
ケースが狭いのかエサを十分確保できていないのか・・・。
私は爬虫類のエサ用にゴキブリ(森林に住む外来種です)を養殖しているんですが
その幼虫は巧みに隠れてしまい発見されませんでした。
やはり同時に小さなコオロギを大量に買って
双方の成長に合わせて与えていくのがいいようです。
自然採取だと青虫やカマキリの子供(卵を採集して孵化させます。ヤモリに特に有効)が
いいエサになりますが、自力で集めるのなら結構手間がかかります。
なお、ニホンヤモリは学名にも日本とついていますが、実は帰化動物です。
ただ、いつどこから入ってきたのは全くの不明です。
完全に人間と共生しており、森や山には全くいません。
(離島に住む種類は森や山にも生息します。)
人家を棲家にして明かりに集まる虫(害虫含む)を食べ、
壁土を舐めてミネラル摂取します。ある意味、人間と共に暮らしてきた生物と言えます。
ちなみに3種類とも大きな外国産のヘビやトカゲのエサ用に販売されることも多いです。
(ヤモリは輸入物の別種が殆どですが)
私も生きている時は与えませんが(一応ペットですから)ニホントカゲ・ニホンカナヘビ共に
死んで間もない個体をフトアゴヒゲトカゲのエサにしたことがあります。
トカゲやカナヘビは機会があればまた飼ってみたいですね。
野生下では観察できない行動も観察できますし色々と面白いです。