勤務医の給料が低いと言うことは事実ですが、開業医の診療報酬を大幅に下げるというのはあまりにも短絡的すぎる考えではないでしょうか。確かに、かなり儲けすぎていると思われる開業医もいます。そういう医師の中には不正請求をしたり、過剰診療をしたりしている場合がありますが、まじめな開業医は診療報酬改正の度に報酬が下がり赤字すれすれで頑張っている医者もたくさんいます。
また、軽傷や軽い病気でも大病院、総合病院へと患者側が好む傾向が、勤務医の仕事を増やしているのではないでしょうか。
病院、開業医(クリニック)とはおのずと役割が違うと思います。
下の方にも「だから大学病院に行くのです」という記載をしてい方がありますが、この方の病気が大学病院でないと対応できない病気ならば当然ですが、クリニックで事足りる病気なら、大学病院に行くと言うことは勤務医の過剰労働に貢献(皮肉)していると言うことになりませんか。
私は複数の病気を抱えいくつかの診療科に通院していますが、病気により、総合病院に行くもの、クリニックで診察していただくものと病状により区別しています。
クリニックで診ていただいている病気でも病状が悪化すれば総合病院にすぐに掛かれるように連携していただいています。
また、開業医であれ、大病院であれ、雑誌や、テレビ、新聞などで紹介されるとその医師にかかりたいとその医師でなくても良い患者まで集中するという傾向も患者側の問題としてあります。私がかかっている医師2名の方もこれで大変困った状態になったのを目の当たりに見ております。こういうことが、結果的に医師の疲弊につながっていくのだと思います。
公立病院では、事務方や看護師は公務員で毎年毎年給料が上がっていきますが、勤務医は大学病院からの派遣で勤務期間が短いため薄給と言うことは珍しくありません。
こういった状況が勤務医の労働環境を悪くしている一因でもあると思います。
また、近年では女医を目指す方も多く、医大の女性の占める割合が高くなってきていますが、結婚、出産、子育てと医師を続けていくことが難しく辞める人も多いと言うことが医師不足に加速をかけているのだと思います。