今小4の娘が1年生の時の話です.
当時は 練り消しゴムが流行っていたんです.
ただ,私はあれはおもちゃであり,きれいに字が消えるものでもないので,
買い与えてはいませんでした.
ある日,娘が「○くんが,練りケシと交換してやるから,
貝を持ってこいといったんだけど
うちに貝があるから 持っていってもいい?」と
聞いてきました.
「ものの交換はダメなんじゃないかとお母さんは思うよ」と答えたら,
「他の子にも交換してる,貝か,○○カードか,お金を持ってきたら
交換してやるって言ってるの」と
娘が言います.
「それはダメだよ!!」というと,
偶然そばに居合わせた同級生も,
「交換だからいいんだよ」というのでビックリし,
その日のうちに 担任の先生に連絡帳にことの次第を詳しく書いて
連絡をしました.
「私の考えでは,1年生からものの交換に対して甘くなると,
今後学年が上がっていくうえで 問題が起きやすくなるのではと
危惧します」と付け加えました.
次の日,速攻で担任の先生の指導が入りました.
やはり先生は全く知らなかったのですが,
クラスの三分の一の子が関わっていたそうです.
持ち物は,お家の人が あなたのために買ったものなのだから,
交換は禁止です.と先生はクラス全員に話し,
胴元?であった,お金を要求していた子の保護者には即日連絡し,
家庭訪問して指導したそうです.
その日の晩,先生から丁寧なお礼の御電話を頂きました.
「ことが大きくなる前に知らせていただいて 本当に感謝です」と
言ってくださって恐縮でした.
子どもの言う「交換」を闇雲に信じてはいけないと思います.
「私のきれいな鉛筆1本上げるから,アンタは2本ちょうだい」とか,
等価値ではないものでも子どもは交換したと思っています.
そこで味を占めた子どもは 必ず次に何か自分の得になる方法を
考えてきます.
誘惑に負けてしまう子は,水面下で相手の言うなりになってしまいがちです.
小学校低学年のうちから,
自分の持ち物の管理にぐずぐずになると,
中学を待たずに金銭や高価なものが絡んだトラブルに発展します.
やはり相談者さまは,今の様子とお子さんから聞いた話を
すぐ担任の先生に伝えるべきではないでしょうか.
低学年で ものの交換に鈍感な先生はいないと思いますし,
もし先生が何のアクションも起こさないなら,
学級懇談会で話題にしてください.
自分のお子さんがまちがいを起こさずに育っても,
一緒に育つお子さんが 適切な時期に
間違ったことをしていることを指摘されなければ,
結局,被害はみんなのものになります.
クラスの親がまとまって子どもを育てていくというのは
そういうことじゃないでしょうか.
「やっちゃいけないことをやったときに叱れば...」と
おっしゃる向きも多いと思いますが,
子どもは「やっちゃいけないこと」をやったときには
簡単には言いませんし,
親が分かったときには 根っこが深くなっていて,
指導が困難になっていることもあります.
今の時期が勝負だと思います.