二回ほど真面目に番組を観たことはありますが、
「死」というものを「受け止められなさ過ぎる人たち」向けなんじゃないかなぁと、
素直に思いました。
「前世」とか「輪廻転生」いう考え方自体、バラモンやヒンドゥーから来る
「カースト制度(人種差別)」を維持しようとする文化ではないかと思うので、
現在、生きている私たちへの「脅迫観念」と捉えることもできるのではないかと思います。
誰しも、生き物として生まれて来た以上、必ず死ぬわけですから
「生」と「死」は、国を選ばず、どんな人にも、どんな動物にも、
「セット物」で付いて来るわけですから、
「死」だけを「別物扱い」することは、本来、できなくて当たり前だと、
私は思うのですが……。
生きていることだけを特別扱いする必要はなく、
亡くなるということも同じ「生き物」の性な訳ですから、
自分の前世が、
「カエル」でも「大阪のおばちゃん」でも、
「ヒツジ」でも「テキーラのおっさん」でも「ロバ」でも、
そんなことが、今の人生に、何の関係があるんだか。
「カルト系」が持つ問題は(オウムとかを含め)、
「自分を省みる」能力を「まやかし」で失わせ、
「霊のせい」とか「先祖のせい」とか「他人のせい」にしてしまう、
「自己責任を問わない」人づくりに加担していることではないでしょうか。
なりたいと思う自分にもなれないし、
なれたところで、またもうひとつなりたい自分が出て来るのが人間です。
今を生きている「私」の人生の「生き方」の方が大問題なのに、
何でも「自分以外の物のせい」にしてしまうという、
訳の分からないことをやっている方がおかしいんじゃないかなとも思うし、
それを取り上げる局も、その視聴率を上げる視聴者も、
どうなんだろうかなぁ・・・と。
風水などの占いとかも同じだと思うけれど、
神戸や能登や新潟が地震に遭っても、
震災に遭ったお宅の玄関が、全家屋、同じ向きに付いていた訳でもなく、
「まとまった自然災害」が起きた途端に、
「霊が見える」とか「方角が悪い」とかで商売をしている人たちは、
一斉にコメントをしなくなりますし、
マスコミも「視聴率が下がる」と困るので、そういう取材を100%控えます。
本当に大切なことは、
自分が「どんなにダメなヤツ」だとしても、
そのままの「本当の自分をきちんと見据える」ことであって、
そのままの「自分以外にはなれないんだなぁ」と認めることであって、
「霊」だの「隣りのおばちゃん」だの、「自分を生んだ親」だの、
何でも「自分以外」のものの「せい」にしないことなのになぁと、
時々テレビの向こうにおられる江原さんを見ながら思います。