能力主義が衰退しているように感じるのは、新自由主義といわれた小泉・竹中路線の見直しが求められているということでしょう。日本は島国です。島国根性結構、なにも世界標準にすべてあわせる必要などなかったのです。
護送船団方式といえば聞こえは悪いですが、セイフティネットといえばオッケーというのは完全に矛盾しています。公務員だけでなく、民間会社においてさえ能力主義にそぐわない職種はあまたあります。総務・経理・庶務などの管協部門、製造業における生産部門・品質管理部門などです。普通にやって当たり前かつ非収益部門における能力査定はこの国ではきわめて主観的です。能力主義万能であるなら、日本の企業人はすべて営業マンになってしまい、モノづくりがなくなってしまう。それくらい日本企業の人事管理は未熟ということでしょう。まだ能力主義を大幅に導入するには早かったのです。